kariaの日記 @ Alice::Diary

ノリツッコミの鳩子がはてなブログ書いちゃうよ

Classmethod Odyssey / DevelopersIO 2024 4日目に参加してきた

7月5日から7月30日まで1ヶ月近くにわたりオンライン・オフラインの双方でセッションをやりまくるという激ヤバテックイベント「Classmethod Odyssey」の、オフラインセッション最終日に参加してきました。オフラインイベントのほうを「DevelopersIO 2024」と呼んでいるのかな?その辺の使い分けがよくわからず。

classmethod.jp

別用や昼飯などあり到着したのは14時頃。午前中や昼過ぎのセッションでも気になるトピックのものが多かったので聴けなかったのは残念でしたが、午後からでもかなり収穫はあった感じでした。

以下目次。

※おことわり:ステマ規制の関連があるので一応書いておきますが、オフラインセッションは本来有料のセッションであるところ、招待コードをいただいて無料で参加しております。なお、本記事は企業から依頼されたものではなく、個人的に感想を残しておきたかったため書いております。

進化をつづけるエッジプラットフォーム DB/AIへの展開

Cloudflareなんだかんだで使ったことなくて、気になるので見に行ってみようみたいな感じで行きました。到着してすぐだったので途中入室&スライド未公開なこともありだいぶうろ覚えなんだけど、印象的だったのはこれかな。

2014年とか2015年あたりのSSL/TLSで相次いで見つかった脆弱性を契機に、CDNにまかせておけばこのあたりが安心できるという空気感ができていったとか。確かに昔はCDNといえば大規模配信のためというイメージが強かったけど、今は安心のためにとりあえず入れておけみたいな印象が強くなってきてますね。

Cloudflare workers気になるなあ。

生成AI時代に必要な検索とレコメンドをざっくり抑える

dev.classmethod.jp

最近RAGだRAGだとAI界隈がワイワイしているけど、「それで君たちはRAGのR(検索)の事には詳しいのかい?」ということで、検索とレコメンドに再入門するような内容でした。といっても40分で触れられる内容には限界がありますが、必要なキーワードとか文献には触れられる内容だったかなと思います。

パラッとは読んだんだけどさ!

サーバーレスAPI(API Gateway+Lambda)とNext.jsで 個人ブログを作ろう!

dev.classmethod.jp

タイトルから想像するに、技術スタックの紹介&ハンズオンに近い内容なのかな?と思いきや、ゴリゴリにブログを作り込んでいてかなり分量多めなセッションでした。フロント回りは正直あまり詳しくないのだけれど、デザインにfigma使ったり、認証にパスキー使ったりととにかく意欲的。ハッシュタグ見てたら「リアルタイムプレビューを自前で実装するのは凄い」ってコメントがありましたね。それはそう。

個人開発を行うことによるメリットにも言及があったりして、私もつい最近個人用Slackbotを直したり導入したりと試行錯誤したばっかりだったんで(コードはほぼAIに書かせたが)、割と親近感ある内容だったと思います。

「個人開発が業務に生きることありましたか?」って質問してみたんだけど、「フロントと認証の繋ぎ込みのところで役にたった」というようなことをおっしゃってて、「あ~認証は実際試してみないとわからんこと多いよね……」という感想でした。

エンジニアの生存戦略クラウド潮流の経験から紐解く技術トレンドのメカニズムと乗りこなし方

初手、10年前に作ったという「物理的にキックしたらEC2がキックスタートする」っていうネタ動画から始まるという芸人感。使ってるモーションセンサーが「キネシス」って聞こえたんだけどKinectのことかな?とにかく、そのモーションセンサーで動かす対象が初音ミクMMDだったりと10年前の空気感を感じる動画でした。

しかし本編は打って変わって真面目な内容。エンジニアの成長ってどうすればいいんだろうね、効率的な学習ってなんだろうねといった切り口から様々な理論を紹介してもらった感じでした。知らなかったワードがざくざくあったのだけれど、特に印象に残ったのは「垂直的成長」ってキーワードかな。

「水平的成長」は簡単なんだよ、本読むなり手を動かすなりすればそのうちスキルとして身についていくからさ。「垂直的成長」をどうすればいいかは難しいけど、垂直的成長というキーワードがあることを認識しているだけでも違うと思うので、結構大きな収穫だったのではと思いました。

データ分析を支える技術 生成AI再入門

現時点でスライドが未公開のようだったので著者の方のページにとりあえずリンクを。

dev.classmethod.jp

「再入門」ってことで、データ分析以前に生成AI自体の再入門からスタート。

生成AIの再入門はさすがに知ってる内容がほとんどかと思いきや、プロンプトエンジニアリングのパートで初めて触れる内容がありました。再入門大事だ。

atmarkit.itmedia.co.jp

ざっくり言うと、ChatGPTに数学の問題の答えだけ聞くと間違った回答を平気でしてくるんだけど、計算の途中過程を答えさせて、それを与えた上で次の問題の回答を求めることでより正確になるという話。算数とか数学の筆記テストと同じだね。

次のRAGの話もさっき聞いたしな……と思いきや、RAG自体の分類の話は初めて聞きました。

このスライドの元になったAWS blogの記事がこれ。

aws.amazon.com

帰ってから調べたのですが、Advanced RAGというのが、RAGで検索をかけるときに検索クエリをLLMに生成させたり(検索の前処理)、検索結果の評価をLLMにさせる(検索の後処理)ことでより検索の精度が高まるのではないか?という方向性のようで、ブログ記事では前処理のほうは実際に効果が確認できたとのこと。

確かに、人間が発する問い合わせって曖昧で不正確だという前提に立つと、そこをコンシェルジュ的な感じで補ってくれるなら効果あるのかもしれないね。

で、最後にやっとデータ分析基盤の話。

実際にRAGを組み込んだ生成AIアプリケーションの構成と、データ分析基盤との関わりはこんな感じ。結局のところデータ統合とデータガバナンスが大事だよね、より重要になるよね、という。「それはそう」ボタンを100万回押したい。

個人的に気になったのが「オリジナルのモデル生成するのとRAGと、どちらを採用するかの判断基準」は聞けたら聞きたかった。今のままいくとRAGのほうが圧倒的にお手軽だし、生成AIアプリケーション作るなら何もかもRAGでいいじゃんという結論になってしまいそうなんだけど、自前で巨大なデータセットを持っていてコンピューティングリソースが十分な場合には、イチからモデル生成する方にもメリットはあるのだろうか。質問の時間なくなっちゃったので聞かなかったけど。

まとめ

個人的にデータ分析基盤・生成AI・サーバレス技術あたりが割とアツいトピックだったのでこういうセッション選択になったけど、裏でやってた「Google Cloud の RDB を徹底比較」とかも気になったし、時間的に間に合わなかった「可視化プラットフォームGrafanaの基本と活用方法の全て」も帰ってからスライド読んだし、1日でこれだけのセッション盛りだくさんなのは濃いな~。良い刺激を受けた一日でした。