羊羹さんのトラックバック論とか儀礼的無関心*1とかいろいろありますが、とりあえず今思いついたことを書いてみる。
ブログがなんでつまらないのかというと、書き手のことしか考えられていないから。
ブログは、Web制作者に取って「書きやすいツール、フォーマットの提供」という点では革命的だった。日本には昔から「Web日記」という考え方があったが、ブログにおける数少ない読み手側の利点である「トップページにメインコンテンツがある」という部分や、日本人が弱い「アメリカで今大流行!」という触れ込みで新しい層にも浸透しようとしている*2。
でも、基本的には書き手のことばっかり考えてる。コンテンツ不足に悩むWeb制作者に「そうか、こういうことをすればいいのか」という共通フォーマットの提供。それに対応した、「これを置くだけで見栄えがよくて書きやすい」というツールの数々。「誰から言及されてるか全部把握できるよ!」というトラックバックシステム。みーんな、書き手の方ばっかり向いてるんです。
雑誌で「ホームページの作り方!」みたいな特集が横並びで掲載されていた頃を思い出して欲しい。確かに、「簡単作成!」といった触れ込みはあったが、その後に「みんなに見てもらおう!」とか「ヒット数を増やすためには?」みたいな項目があったはずだ。本末転倒になることもあったが、あのころは読み手のことを考えていたはずなんだ。
第一、「普通の人が普通の日記を書いて面白いわけがない」という議論は以前からあった。有名人が普通の日記を書いても、それは「有名人」だから面白い。一般人でも面白いテキストを書こうと頑張れば、当たり外れはあるにしろ面白いものもあるはずだ。でも、普通の人が普通のことを書いて、面白いんだろうか?
そう、一番危険なキーワードは「普通」なのだ。
ちなみにこちらもよくあるキーワード「つまらない」はまた別格。時々「つまらないサイトですが……」みたいなことを書いてる人を「つまらないなら公開するな!」と批判されることがあるが、あれは日本人特有の謙遜って奴で、「俺様のサイトはおもしろいんだ、みんな見ろやゴルァ」という意識の裏返しだからそっとしといてやってな。